7月の半導体急落 — 現状の整理と今後の見どころ
2026年7月分 月次レポート
2026-08-08 作成
driller
第0部 結論
7月の相場環境 — 主役が急落し、月末に反発した
年初来 |
相場を主導してきたのは半導体だった |
7 月 |
その半導体が急落した |
月末 |
記録的な反発、ただし元には戻らず |
結論 — 8/8時点で確立したこと
いずれも 8/8 確定
半導体の需要側の指標に悪化の証拠は出ていない
7/28 に売られたのは半導体全体で、個別の業績が理由ではない
半導体は年初来では大きく上回るが、6 月末以降は下回っている
7/31 に記録的に反発したが、7 月の下げを取り戻していない
結論 — まだ開いていること
業績の指標と相対リターンが別の方向を指している
どちらの向きに動くかを決める材料は出そろっていない
下げの説明は1つに絞れない — 読みは5つ並立している
読み |
半導体が売られ、劣後が続く理由 |
|---|---|
需要主導 |
需要は強く、売られたのは別の理由 |
織り込み済み |
良い業績はすでに株価に入っていた |
資金の制約 |
買い手であるクラウド大手の資金繰りが投資を縛る |
需給の機構 |
レバレッジ商品の解消売りが下げを増幅した |
他業種が強い |
半導体の弱さではなく、資源・金融の強さ |
排除済みの読み: 個別業績の集合(7/28 について)/市場全体のリスクオフのみ/レバレッジ ETF 単独
どの読みが残るかは観測で分かれる
見る材料 |
分かること |
|---|---|
決算への株価反応 |
続けば需要主導、消えていけば織り込み済み |
次四半期の FCF と金利 |
差が縮まらなければ資金の制約 |
金融と資源の観測点(Ⅴ) |
優位が続けば他業種が強い |
解消売りの実測 |
資料外 — 本資料では判別できない |
現時点でイベントへの反応はあるため、織り込み済みは累積水準の読みとしてだけ残る
Ⅰ. 2026年の相場を主導したのは何か — 半導体、ただし単独ではない
答え:2026年は半導体が主導した
年初来 +56.67pt(12 銘柄の中央値、2025-12-30 → 2026-08-06、TOPIX +18.98%)
「主導」の意味 |
本資料が測ったもの |
|---|---|
収益率 |
年初来で測った(12 銘柄の中央値、8/8 確定) |
指数寄与度(時価総額 × 変動率) |
7/28 の単日のみ(1,384 円、二次・フィスコ) |
半導体は年初来でTOPIXを56pt上回った
対 TOPIX 超過の中央値(ベータ未調整)、8/6 終点。ノート n-provenance
非鉄金属と銀行も大きく上回った
33 業種の対 TOPIX 超過(年初来、2026-08-06。8/8 確定)
業種 |
超過(pt) |
|---|---|
非鉄金属 |
+41.04 |
銀行業 |
+24.55 |
ガラス・土石製品 |
+14.94 |
バスケットの中央値と業種指数は別の量で、同じ順位表には並べられない
12銘柄の年初来は+3.8ptから+354.9ptまで開いている
キオクシア 1 銘柄に強く引かれるため、平均ではなく中央値を用いる
半導体は4業種に散らばっている
半導体 12 銘柄の東証 33 業種の内訳
業種 |
銘柄数 |
|---|---|
電気機器 |
9 |
機械 / 化学 / 金属製品 |
各 1(ディスコ・信越化学・SUMCO) |
業種指数ではこのテーマを切り出せない
Ⅱ. 7月〜8月上旬に何が起きたか — まとめ売りと記録的反転
答え:半導体はまとめて売られた
事実 |
出所 |
|---|---|
7/28 の値下がり率上位 10 銘柄はすべて半導体関連 |
日本取引所グループ(JPX)一次 |
その翌日、アドバンテストは +41.8% 上方修正 |
会社発表資料 |
下落率は一様でない(-9.6% 〜 -36.4%) |
JPX 一次 |
いずれも 8/8 確定・一次
需要の悪化ではなかった — 7/27〜31 の週に需要の証拠はむしろ強化された。資金繰りは企業で割れ、一律の理由にはならない
急落と急騰は決算・政策決定の週に起きた
7/29 |
アドバンテスト決算、FOMC |
7/30 |
東京エレクトロン決算 |
7/31 |
キオクシア決算、日銀決定会合 |
7月は下落と月末の急騰の2局面だった
半導体 12 銘柄の対 TOPIX 超過(中央値)
局面 |
期間 |
超過 |
|---|---|---|
下落 |
6/30 → 7/29(最安値) |
-33.57pt(一次未照合) |
急騰 |
7/31 単日 |
+11.47pt |
7/31 の騰落率は中央値 +12.75%。同日の TOPIX は +1.29%
7/28は6市場が同時に下げた
同一セッションの下落率
空売りは代金ほど増えなかった
7/28 の空売り(各業種の過去の中央値で正規化。8/8 確定)
業種 |
空売りの伸び ÷ 代金の伸び |
|---|---|
電気機器 |
0.73(33 業種中 1 位) |
33 業種の中央値 |
0.99 |
銀行業 |
1.08 |
鉄鋼 |
1.03 |
売られた電気機器で、空売りの増え方が 33 業種で最も小さかった
7/28の受け皿はディフェンシブで、銀行ではなかった
7/28 の対 TOPIX 超過(8/8 確定)
ディフェンシブ 5 業種(中央値)※ |
+3.34pt |
銀行業 |
-1.32pt |
※ 食料品・陸運業・電気ガス業・医薬品・小売業
注釈
断面の直接観察であり、統計的な検定ではない
下落要因を4系統で検証した
系統(及ぶ範囲) |
検証の結果 |
|---|---|
1 レバレッジのデレバレッジ(韓国のみ) |
膨張は裏付く、解消は未検証 |
2 日次リバランス(韓・香・米) |
方向を作らない |
3 個別の業績(ディスコ等) |
特定日・特定銘柄に限られる |
4 割引率と期待の再プライシング(全市場) |
急落前の 7/24 から観測 |
系統 1・2・4 は次の 3 枚で検証する。系統 3 は「個別の業績が理由ではない」(結論・8/8 確定)が答え
系統1: 膨らんだ過程は裏付くが解消は未検証
韓国の単一銘柄レバレッジ商品 16 銘柄(韓国金融委員会)
項目 |
値 |
|---|---|
時価総額(5/27 上場時 → 7/15) |
4.4 兆 → 11.9 兆ウォン |
6/16〜7/15 の純流入 |
7 兆 3,364 億ウォン |
マージン(信用融資)残高の減少 |
確認できず |
系統2: 日次リバランスは方向を作らない
- 日次リバランス
上げ日に買い増し、下げ日に売る対称の機械。振幅を作るが方向を作らない
- デレバレッジ
借入で膨らませた持ち高が、損失をきっかけに強制的に解消される一方向の売り。方向を作る
学術文献の適用範囲はノート n-letf-literature、系統の分類と他の材料はノート n-streams
重要
「すべてレバレッジ ETF が原因」は成立しない。7/24 のディスコ -12.7% は自社の会社計画の未達(系統 3)であり、韓国のレバレッジ商品の対象外
系統4: 急落前から全市場で再プライシングが起きていた
7/24 の同時観測
資産 |
7/24 |
|---|---|
WTI(米国産原油の代表価格) |
-3.12% |
米 10 年債 / 30 年債 |
4.693% / 5.19% |
OVX(原油価格の変動の大きさ) |
68.00(全期間で上位 3.4%) |
再プライシング = 業績の悪化がなくても、上昇で膨らんだ期待の値付けをやり直す動き
需要の証拠は7/27〜31の週に強化された
企業 |
内容 |
|---|---|
アドバンテスト |
通期利益を +41.8% 上方修正 |
東京エレクトロン |
WFE 見通しを 2026 年 $150B・2027 年 $190B へ引き上げ |
SK ハイニックス |
営業利益 +557.2%、ただし予想を下回る |
WFE = 半導体製造装置の世界市場規模(従来見通しは 2026 年 $130B 超)。需要が崩れた証拠は、この週のどこからも出ていない
上方修正の理由は推論用AI向けテスト需要
特に推論用AI半導体向けのテスト需要は、当社グループの2026年4月時点の想定を大きく上回ると見込んでいます。
出所: アドバンテスト 決算短信(2026-07-29)
中国向けは+5.1%で6地域中最弱
東京エレクトロンの 2026年4-6月期
区分 |
前年同期比 |
|---|---|
全社 |
+33.3% |
中国以外 |
+51.0% |
中国 |
+5.1% |
構成比は 38.6% → 30.4% へ低下
設備投資1,820億ドルに対しFCFは50億ドル
**需要が投資に変換され続けるかは、調達余力に依存する。**米大手クラウド事業者 5 社(マイクロソフト・アマゾン・Alphabet・メタ・オラクル)の Q2
FCF = 営業CF − 設備投資(筆者計算。開示項目ではない)。詳細はノート n-fcf-method
項目 |
金額 |
|---|---|
設備投資の合計 |
1,820 億ドル |
フリーキャッシュフロー |
約 50 億ドル |
記事に遡及先の記載はないが、5 社の公開データで再現する(設備投資 1,815 億ドル・FCF 48 億ドル)
設備投資の出し方で株価の反応が割れた
設備投資の出し方に対する反応
企業 |
反応 |
|---|---|
マイクロソフト |
設備投資を据え置き、支出規律が好感され翌日に上昇 |
メタ |
下限を引き上げ、収益化の具体策は示さず、決算後 -8% |
テスラ |
FCF がマイナス転落、売られた |
Alphabet |
7/23 に FCF マイナスと設備投資増、下落 |
FCFはマイクロソフト+196、アマゾン-88
2026 年 4-6 月期のフリーキャッシュフロー
符号の違う企業の相殺の結果。オラクルのみ 3-5 月期
7/31時点で金利は低下していなかった
**割引率は将来利益の現在価値を決める。**いずれも 2026-07-31 時点
主体 |
決定 |
|---|---|
FOMC(米国の金利を決める会合) |
据え置き、3 名が利上げを主張 |
日銀 |
据え置き、利上げ提案は否決 |
10年 JGB(日本の10年国債利回り) |
2.801%、7/28 より高い |
8/6に金利は低下した
10 年 JGB(財務省一次)
7/31 |
2.801% |
8/3 |
2.824% |
8/6 |
2.773%(-5.1bp) |
警告
**「金利は低下していない」は 8/6 時点で成立しない。**さらに 8/7 に米雇用統計(21:30 JST、東京の大引け後)。JGB の 8/7 分は未公表で、東京の初反応は 8/10
米雇用統計(NFP)は予想を10万人下回った
項目 |
実績 |
予想 |
|---|---|---|
非農業部門就業者数 |
-2.3 万人 |
+8.0 万人 |
失業率 |
4.1% |
4.2% |
平均時給(前月比) |
+0.1% |
— |
米国債は 2 年 4.19(-6bp)・10 年 4.65(-4bp)。ドル円は一時 156.70。実数は二次 2 本の速報値で、米労働省統計局(BLS)の月次改定の対象
3経路が同時に効くため分離できない
経路 |
半導体への符号 |
|---|---|
米金利低下 → 割引率低下 |
+(デュレーションが長いほど強い) |
米労働市場の減速 → 需要の下方リスク |
− |
円高 156.70(ディスコの想定為替 159 円を下回る) |
−(輸出採算) |
注釈
円高にも別の原因がある。7/24 の 163.81 → 156.70 の約 7 円は、7/30・7/31 の介入と NFP を分離していない(介入の実額は 8/28 公表予定)
Ⅲ. 半導体の劣後は続いているのか — 反発後も続いている
答え:劣後は反発後も続いている
どこを見たか |
結果 |
ラベル |
|---|---|---|
半導体 12 銘柄 |
反発でも TOPIX を下回り続けた、8/7 に再拡大 |
再拡大のみ 8/12 照合待ち |
上位業種 |
資源は維持、金融は縮小 |
8/8 確定 |
ただし「資金が動いたか」は測れていない(章の後半)
反発脚でも半導体は7.9pt劣後した
対 TOPIX 超過(7/17 → 8/6、pt)。「反発脚」= 7/17 起点の期間で、7/17 は取得できた最古の営業日。12 銘柄の安値(7/29)ではない
群 |
超過 |
|---|---|
鉄鋼 |
+7.27 |
非鉄金属 |
+4.25 |
海運 |
+2.31 |
半導体 12 銘柄 |
-7.90 |
同じ期間で電気機器は +1.47pt。業種指数で見ると劣後が消える
劣後は8/5まで縮み8/6に再拡大した
反発脚(7/17 起点)の対 TOPIX 超過(pt)
日 |
半導体 12 銘柄 |
電気機器 |
|---|---|---|
7/31 |
-11.98 |
+1.00 |
8/3 |
-6.96 |
+0.60 |
8/5 |
-2.07 |
+3.84 |
8/6 |
-7.90 |
+1.47 |
8/5 のみ 8/12 照合待ち(他は JPX 一次と差 0.00pt)
8/6は12銘柄中10銘柄が下げた
8/5 → 8/6 の単日騰落率(TOPIX は +0.24%)
銘柄 |
騰落 |
|---|---|
キオクシア |
-10.24% |
レーザーテック |
-7.18% |
イビデン |
-6.49% |
SUMCO |
-5.64% |
12 銘柄の超過中央値 -4.68pt
原因は特定していない(米国市場・個別材料とも未確認)
8/7に劣後は13.07ptへ再拡大した(8/12照合待ち)
反発脚(7/17 起点)の対 TOPIX 超過
日 |
12 銘柄 |
状態 |
|---|---|---|
8/5 |
-2.07 |
8/12 照合待ち |
8/6 |
-7.90 |
一次照合済み |
8/7 |
-13.07 |
未照合 |
8/7 の値は無料株価データ(yfinance)のみ。8/12 公表の株式相場表で照合する
下げを牽引したのはレーザーテック。8/5 から 2 営業日で -19.8%(理由は特定していない)
金融の優位は縮み資源は維持された
対 TOPIX 超過(6月末起点)の 7/27 → 8/6
方向 |
推移 |
|---|---|
金融(銀行) |
+12.82 → +8.14pt、4.68pt 縮小 |
資源・市況(海運) |
+13.17 → +13.49pt、ほぼ横ばい |
注釈
**すべて 6 月末起点・8/6 終点。**業種指数は 8/7 まであるが、個別銘柄が 8/6 までなので揃えた
測れるのはリターンと需給の片側 — 資金は測れない
対象 |
状態 |
|---|---|
業種間の相対リターン |
測れる(本資料が主に使う測り方) |
個人の信用残 |
測れる(需給の片側のみ) |
業種別の空売り |
測れる(需給の片側のみ) |
機関のセクター別フロー |
公開データに存在しない |
警告
価格変化とフローは等価ではない。Gabaix & Koijen は 1 ドルの流入が時価総額を約 5 ドル動かすと推計しており、乗数が一定でない以上、価格からフローは復元できない
資金の動きは測れないため、測れる相対リターンで問いに答えた
価格が下がっても個人は買い増していた
7 月の銘柄別信用残
株数ベースで買残が増えた銘柄 |
9 銘柄中 5 銘柄 |
キオクシアの信用買残 |
-648 億円(株数 +524・株価 -1,172 の掛け合わせ) |
「下がった=資金が逃げた」とは言えない
誰が売ったかは公開データで区別できない
7/28 に何が起きたかの 2 つの読み
買い方が投げた |
保有者が損切りを迫られて売った |
既に売り切っていた |
売る玉が残っておらず、買いが不在だった |
機関のセクター別フローが公開データに存在しない
8/10の反応は見るが、3経路の分離はできない(8/12照合待ち)
業種指数で確認できる
半導体が上げたら |
割引率低下が需要懸念と円高を上回った |
|---|---|
半導体が下げたら |
需要懸念か円高が割引率低下を上回った |
警告
**どちらに転んでも、3 経路のどれが効いたかは分離できない。**業種指数の日次は 10 日分しか残らず、リスクオフとの交絡もあるため、回帰でも帰属は付かない
8/7の信用残で個人の動きが分かる(8/12公表)
結果 |
意味 |
|---|---|
買残増・売残減 |
上値の重さが増す、個人の信用買いが上昇を追った形 |
買残減・売残増 |
将来の買い需要が積み上がり、踏み上げ余地 |
Ⅳ. なぜ結論が出ないのか — 3つの測り方が別の方向を指している
答え:3つの測り方が別の方向を指している
測り方 |
測っているもの |
7/27〜31 の週 |
|---|---|---|
業績 |
今期・来期の売上と利益 |
上方修正 |
現在価値 |
将来収益の割引現在価値 |
資金繰りは悪化、割引率はタカ派側 |
相対リターン |
業種間の相対リターン |
資源が優位、金融は縮小、半導体は劣後 |
3つの測り方は独立ではない
現在価値は割引率を通じて相対リターンに入る
業績と現在価値は東京エレクトロンの WFE 見通しで重なる
母集団も違う(日韓の半導体/米クラウド 5 社/東証 33 業種)
言えるのは「3 つの測り方が同時に同じ方向を指していない」まで
「半導体は続くか」は3つの問いに分かれる
問い |
答え |
|---|---|
需要は続くか |
折れた証拠は出ていない |
需要は株価に表れているか |
イベントでは表れ、反発脚では表れず |
他業種より高いリターンか |
出していない(首位は鉄鋼) |
半導体の業績が良くても、より高いリターンを出す業種があれば、相対の位置は変わらない
業績はイベントでは株価に表れ、反発脚では表れない
- イベント水準
アドバンテストは上方修正の翌日に対 TOPIX +11.39pt。7/31 の決算あり群の中央値 +15.96% は決算なし群 +12.74% を上回る
- 累積水準
半導体 12 銘柄は年初来 +56.67pt。ただし反発脚では -7.90pt
注釈
累積水準の差は「期待が既に織り込まれていた」でも説明できる。両者を識別できていない
期間を変えると寄与源が入れ替わる
非鉄金属 +4.25pt(反発脚)の内訳。19 銘柄・JPX 公式ウェイト(8/8 確定)
群 |
反発脚 7/17→8/6 |
直近 4 営業日 |
|---|---|---|
AI 隣接 3(ウェイト 67.5%) |
-0.52pt |
+4.45pt |
非 AI 16 |
+4.35pt |
+2.07pt |
Ⅴ. 今後の展望 — 見るべき観測点は5つ
見るべき観測点は5つ
**予測ではない。**どちらに転んだら何が言えるかを、結果が出る前に置いたもの
観測点 |
上振れなら |
下振れなら |
|---|---|---|
金利と物価(米 CPI 8/12、FOMC 9/16、日銀 9/18) |
金利低下 = 割引率の追い風 |
高止まり = 資金の制約が続く |
エヌビディア決算(8/26) |
株価が反応 = 需要主導 |
反応が消える = 織り込み済み |
クラウド大手の次四半期 FCF |
資金繰りの制約が緩む |
調達コストが直撃 |
反発の持続(8/14 判定) |
劣後の停止 |
下落の継続 |
金融・資源の優位 |
縮めば上位に入れ替わりの余地 |
拡大すれば相対で不利 |
上振れ・下振れはすべて半導体から見たもの
8/14の判定は測り方で食い違う
反発脚が 10 営業日プラスを維持するか(判定日 8/14)
測り方 |
状態 |
|---|---|
定義 |
電気機器の 7/17 起点の累積対 TOPIX 超過 |
電気機器 指数(8/7 確定) |
+0.64pt、7/31 から 6 営業日プラス |
半導体 12 銘柄(8/12 照合待ち) |
-13.07pt、7/27 以降マイナス継続 |
**7/31 を 1 日目として 8/14 まで 10 営業日、各日プラスを維持すること。**10 という日数に根拠はなく、結果が出る前に決めて動かさないことに意味がある。どちらの測り方も 8/6 → 8/7 で弱まる方向に動いた
判定期間の残り 4 営業日はすべて 8/7 の米雇用統計より後 — 判定結果は NFP による金利・為替の変動を含む
まとめ
まとめ — 5つの問いへの答え
2026年を主導したのは |
半導体 — ただし非鉄金属・銀行も大きく上回った |
7月に起きたのは |
まとめ売りと記録的反転 — 需要の悪化ではない |
半導体の劣後は |
反発後も続く(8/7 の再拡大は 8/12 照合待ち) |
結論が出ないのは |
業績・現在価値・相対リターンが別方向のため |
次に見るのは |
金利と物価(8/12〜)、エヌビディア決算(8/26)、反発の持続(8/14) |
付録. 方法と限界
ラベルの意味
区分 |
内容 |
|---|---|
事象 |
出所付きの観測。各項目に確定状況のラベルを付ける |
考察 |
事象からの推論。何に支えられ、確度がどれだけかを明示する |
確定しないこと |
未到来・再解析待ち・取得困難・構造的に存在しない |
ラベルは 8/8 確定(本資料の 8/12 照合工程で変わらない)と 8/12 照合待ち の 2 種類
**出所の質(一次/二次)と、統計そのものの改定可能性は別の軸。**各事象に個別に記す
考察の確度は最高から最低まで分かれる
考察 |
支える事象 |
確度 |
|---|---|---|
起点を書かないと結論が反転する |
電気機器の 3 起点(ノート |
最高 |
7/28 は新規の売り崩しではない |
空売りの正規化(8/8 確定) |
高 |
業績でなくマルチプルへの打撃 |
個別の業績と無関係な一斉下落 |
中 |
個人の信用については投げていない |
信用残の株数増 5/9 |
中 |
起点は米国、増幅はアジア |
時間の前後関係・立会時間 |
中 |
非鉄金属の寄与源は期間で入れ替わる |
19 銘柄の寄与分解 |
期間依存 |
金融は金利、資源は原油で動く |
— |
最低 |
確度の限定
- 7/28 は新規の売り崩しではない
分子・分母を両方正規化。7/28 は事前に指定した日
- 個人の信用については投げていない
**週次・個人のみ・9 銘柄は筆者選定。**機関の現物売却は映らない
- 金融は金利、資源は原油で動く
7 件で唯一、回帰も検定も未実施
警告
**「機関が投げて個人が拾った」という像も、同じデータで描ける。**投資主体別のセクター内訳が存在しないため区別できない
限界 — データと定義
個別銘柄は無料株価データ(yfinance)。JPX 株式相場表との照合 32 点はすべて一致
TOPIX の 8/3 以降は JPX 一次。以前の逆算値は実測との差 +0.08 だった
バスケットの定義は筆者判断。JPX の分類ではない
ベータ調整をしていない。超過リターンはすべて単純差
中央値は等加重の統計。時価総額加重の業種指数とは別の量
売買の推奨、目標株価、配分比率を含まない
限界 — 未検証の事項
米大手クラウド事業者の集計値は遡及先が記事に無い。5 社の公開データで再現はした
FCF はメタとオラクルが二次のみで一次未照合(マイクロソフトは会社発表、アマゾンは SEC 提出書類)
4 系統の検証は別途のウェブ調査による。FSC は規制当局の一次、中国 DUV 報道と循環ファイナンスは二次
系統 1 のマージン残高の減少と、系統 2 の単一銘柄 ETP 規模帯での方向性は、いずれも未検証
交絡のない決算反応は n=1(アドバンテスト 7/30)